暮らしのコラム 本
 
いろいろな子どもに接していると、子どもはリズムでできているみたいだと、よく思います。繰り返しが大好き。鼻歌が大好き。私が子育て中に出会った『わたしのワンピース』も、繰り返しと展開が楽しい、いつの子どもにも大人気の本です。
 
「まっしろなきれ ふわふわって そらから おちてきた」。「ミシン カタカタ わたしのワンピースを つくろうっと」。ウサギが「できた できた ラララン ロロロン わたしに にあうかしら」とお花畑を散歩すると「あれっ ワンピースが はなもようになった」、雨が降ってきて「あれっ みずたまもようになった」、麦畑で「くさのみもようになった」…。こうして次々変わるワンピースをまといながら、「わたしに にあうかしら」とウサギの散歩は続きます。ことりの模様、虹の模様、夕焼け模様、そして…。
 
子どももページをめくりながら一緒にワクワク、ただ模様が変化するだけではない、スキップをする時のようなワクワクです。画面いっぱいに優しく楽しい情景が繰り広げられていて、何回読んでも読むたびに心が弾み、まろやかな気持ちになります。子どもの時間がこんな風であってほしいと、大人になった私は心から願っています。「ラララン ロロロン わたしの すてきな ワンピース ラララン ロロロン ランロンロン」
 
本表紙
『わたしのワンピース』
作:西巻 茅子(にしまき かやこ)
出版社:こぐま社
発行日:1969年12月
ISBN:9784772100182
 
 
米倉さん
コラム筆者:米倉 由布子(よねくら ゆうこ)
 
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