浜松の知り合いが、直近の台風は伊勢湾クラスの規模で、家が大きく揺れ睡眠不足になったそうです。近所の人も同じようなことを話していました。地震に関心が向きがちですが、設計では風も考慮に入れます。ガラスは2階建て窓で瞬間風速約50m/sの風圧力に耐える設計がされているようです。飛来物には外側に雨戸やシャッターの取り付け、フィルムを貼れば防犯効果もあります。
冬将軍がやってくる時期の災害は、一層困難を伴います。断熱性能が良い家は、真冬でも15度位の温度を維持でき日常生活に不便は感じません。被害にもよりますが、まずは破損箇所を覆うためのブルーシートの準備です。破損箇所に折りたたんで空気層を作って囲えば断熱効果も出ます。他には固定するビス(釘)やドライバー、金槌などの工具を準備しておくことです。日曜大工の腕も上がります。
台風の被害を見ると錆びた鉄骨が折れ、古い屋根が飛んだりしていました。人間も定期的に健康状態をチェックします。建物は、問題が発生しないと気に掛けることがありません。しかし、最低5年毎に定期点検を受けることが必要と考えます。定期点検の工程表を作成し、平素目視で家を見守ってください。維持管理を心掛けている家は、経年変化につれた美しさを感じます。心配なことは専門家に相談してください。
人間と同じく家は劣化し故障も起きます。暮らしの変化もあります。その都度、表面だけのリフォームではない隠れた箇所も点検し、補強などを心掛けることが災害への「備える」になります。
筆者:鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 代表
一級建築士
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