
鈴木工務店の屋根のはなし。最も古いのが、江戸末期文久3年の記録がある茅葺屋根の可喜庵です。春には芝棟にイチハツが美しい花を咲かせる、築160年のサステナブルなエコハウスです。1つ目の発電所はオフィス棟で、築38年です。この屋根はOMソーラー(太陽熱を暖房とお湯取りに利用)と屋根材一体型キャノン製アモルハス光発電2.8kwを搭載(現在は製造中止)。当時、屋根材一体型の製品は珍しく、違和感のないモダンな仕上がりでした。次が、築11年になる倉庫の片流れ屋根で、京セラ製総発電量11kwを全量売電しています。3つ目の発電所は、10年前にリノベーションした「家の展示館」で、OMソーラーと約4kwのOMクワトロソーラーが搭載されています。太陽光発電が1990年代後半から一般家庭に普及し始めたことを考えると、早い時期から段階的に導入してきたと改めて思います。
ご存じのように、現在、川崎市では「太陽光発電設備等設置補助金」が利用でき、令和7年度はそれ以前に比べて補助額が拡充されています。来年度の詳細は未発表ですが、気候変動対策のトレンドから、太陽光発電やZEH(ゼロエネルギーハウス)への取り組みは後退することはないでしょう。2023年以降は、冷房期間が暖房期間を上回っているというデータもあり、今後は夏の太陽を冷房のエネルギーに充てる合理性がさらに高まりそうです。逆に冬は、高気密・高断熱の家で日射取得が適切に計画されていれば、無暖房で過ごせる時間がさらに長くなります。
筆者:鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 会長
一級建築士
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