暮らしのコラム 法律
 
裁判員や裁判員候補者になった人への接触や働きかけを防ぎ、プライバシーや生活の平穏を保護するために、裁判員や裁判員候補者の氏名、住所その他の個人を特定できる情報(特定情報)を公にすることは禁止されています。特定情報は、本人の同意があっても公にすることはできません。また、裁判員や裁判員候補者本人も、自らの特定情報を公にすることはできません。そのため、裁判員候補者は、裁判員候補者名簿に載ったことや、裁判員候補者として裁判所に呼び出されたことを公にすることはできません。また、裁判員は、裁判員でいる間、裁判員に選ばれたことや裁判員として事件に関わっていることを公にすることはできません。
 
ここでいう「公にする」とは、裁判員や裁判員候補者となったことを不特定多数の人が知ることができる状態にすることをいいます。例えば、インターネット上のホームページやSNSに掲載する場合はこれに当たります。他方で、日常生活の中で家族や親しい人に話したり、職場の上司や同僚に話して休暇を申請したり、理解を求めたりすることはこれに当たりません。
 
これに対して、裁判員としての役割を終えた後に特定情報を公にすることは、本人の同意があれば認められます。そのため、裁判員を務めた事件の判決が言い渡された後に記者会見に出席したり、裁判員経験者として公の場で裁判員を務めた経験や感想を話したりすることは問題ありません。
 
 
筆者:福田 隆行(ふくだ たかゆき)
弁護士
第二東京弁護士会
 
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