暮らしのコラム 本
 
ある先生が、『大どろぼうホッツェンプロッツ』の絵をたくさん描くようになった子がいると、うれしそうに絵を見せてくれました。どれもとても楽しいすてきな絵でした。先生は、子どもたちの勉強前に必ず本を読んでいるそうです。『エルマーのぼうけん』では、いくつもの消しゴムを、エルマーや竜、動物などに見立てて遊んでいた子もいたといいます。
 
子どもはお話の中にすぐに入り込み、その主人公と一緒にその世界で冒険しているのですね。限りなく広いお話の世界で遊べるとは、なんて幸せな子ども時代でしょうか。絵本や幼年童話を楽しむ子ども時代には、字が1人で読めるようになったとしても、優れた本を手渡す人がいること、そして誰かがそばにいて一緒に楽しむということが大切です。
 
大好きなおばあちゃんの大事なコーヒーひきを盗ったホッツェンプロッツを追う、仲良しのカスパールとゼッペル。どうぶつ島に捕まっている竜を助けに行くエルマー。どちらもワクワクして早く続きが読みたくなる冒険のお話。そのすばらしい訳や魅力的な挿絵が、まるでその場にいるかのように感じさせてくれます。それぞれ続編もあって、たっぷり楽しめます。
 
絵本イメージ
『大どろぼうホッツェンプロッツ』
文:オトフリート・プロイスラー
訳:中村浩三
出版社:偕成社
 
『エルマーのぼうけん』
文:ルース・スタイルス・ガネット
絵:ルース・クリスマン・ガネット
訳:わたなべ しげお
出版社:福音館書店
 
 
米倉さん
コラム筆者:米倉 由布子(よねくら ゆうこ)
 
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