暮らしのコラム 住まい
 
11世紀のペルシャ(イラン)の詩人ハイヤームが短い四行詩(ルバイヤート)を歌っています。その中の一説を紹介します。
 
 あることはみんな天の書に記されて、/人の所業(しわざ)を書き入れる筆もくたびれて、/さだめは太初(はじめ)からすっかりさだまっているのに、/何になるかよ、悲しんだとてつとめたとて!
(小川亮作訳・岩波文庫)
 
家づくりとは、新築やリノベーションで安心と安全な暮らしを守るシェルターを建設することです。そしてエネルギー消費を抑え、快適な暮らしを求めることです。いまだに紛争は世界各地で続いており、安心安全な暮らしが脅かされています。ウクライナで起きているロシア大統領プーチンの所業には怒り心頭ですが、なすすべがありません。もう暮らせないほどに建物が破壊されています。戦時中を生きた父がふと漏らした、「形あるものはいつか壊れる」という言葉を思い出しますが、それにしてもウクライナでの所業は無茶苦茶で不条理。プーチンの「さだめ」は、どんなことになっているのでしょうか。また、ガソリンは補助金を出さなければいけないほど高騰。電気代はこの1年でおおよそ1,700円上昇し、光熱費の負担が増大しています。エネルギー価格の高騰で輸送コストも上昇し、物価に価格転嫁されてきました。
 
寒い間閉め切っていた窓を開放し、爽やかな風を楽しむ季節になりました。省エネな暮らしには、窓の開閉で室温を制御するのも有効です。大きな窓を開けて庭の木々や花の香りを楽しみ、心の窓も開けて、内と外を一体化させてみましょう。
 
 
筆者:鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 会長
一級建築士
 
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