暮らしのコラム 本
 
自然の中だけでなく、本の中にも冒険がいっぱい。『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』は、私が子どもと本に関わるようになった頃に出会い、今でも大事な本の一つです。お母さんへのプレゼントにしたくて、ブルーベリーとこけももを摘みに出かけたプッテ。森で小さなおじいさんに出会い、自分も小さくなって…。絵もすばらしく、生き物や情景がやさしく細かく描かれ、森の匂いまで漂ってくるようです。
 
また、『もりのこびとたち』では、深い深い森の奥、4人のこびとの子どもたちが子リスとかくれんぼやカエルととびっこをしたり、コウモリの背中に乗せてもらって飛んだり、ときにはトロルに脅かされたり…。
 
この2冊は、子どもがまだ信じる心を持っているうちに手渡したい本です。お話の中で子どもは、自分も主人公として森の中を冒険します。そして、現実の世界に戻っても、こびとが本当にその辺にいるような気がしたりして。
 
「これ本当の話?」と聞かれたら、「本当だよ」と言ってあげたいですね。本の中での疑似体験は子どもにとって「ほんとうのもの」となり、想像力や生きる力を豊かにしてくれます。何度でも「ほんとうのお話」を子どもと一緒に楽しみましょう。
 

絵本表紙
『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』エルサ・ベスコフ作、小野寺百合子訳
『もりのこびとたち』エルサ・ベスコフ作、大塚勇三訳(共に福音館書店)
 
 
米倉さん
コラム筆者:米倉 由布子(よねくら ゆうこ)
 
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