多田貴栄麻生区長より表彰状を授与された麻生区食生活改善推進員連絡協議会の皆さん(前列左より、小尾静枝副会長、中野由記会長、菅沼雅子初代会長)
 
1992年の設立以来、親子の食育教室、男性のための料理教室、高齢者への会食・配食支援他、地域で幅広く食生活改善活動を行ってきた「麻生区食生活改善推進員連絡協議会」はこの度、地域住民の健康的な生活習慣の実現への功績が讃えられ、2020年度の栄養関係功労者厚生労働大臣賞を受賞しました。
 
12月18日には麻生区役所にて表彰式が行われ、多田貴栄麻生区長より同会へ表彰状が授与されました。多田麻生区長は、「食は生涯にわたっての体をつくっていくだけでなく、心もつくっていきます。食の持つ力はとても大きいものです。これからも区民の皆様の健康と幸せのためにお力添えいただいて、一人ひとりが元気で輝いていけるような街をつくってまいりたいと思います」と、食を通じて区民の心と体の健康のために長年尽力してきた同会へ感謝の気持ちを伝えました。同会の中野由記会長は、「本当にうれしい。長年やってきてよかったです。一人ではなく、仲間同士や栄養士さんの支えがあってここまでやってこれました」と受賞の喜びを語りました。
 
同会のスローガンは、「私たちの健康は私たちの手で」。これは同会が所属する組織の大もと、「一般財団法人日本食生活協会」が昭和43年に打ち出したものです。同会では、同協会からの委託事業として、親子の食育教室、生涯骨太クッキング、男性のための料理教室、生活習慣病予防のためのスキルアップ事業(若者世代・シニアカフェ)、 食育キャンペーンなどを行っています。その他にも、川崎市食生活改善推進員連絡協議会の事業として、お口の健康フェア、介護いきいきフェア、介護予防いきいき大作戦などを、同会の自主事業・他団体と連携した事業として、視覚障害者料理教室、地域高齢者の会食・配食支援、万福寺人参試食会への協力、グループ毎の学習会などを。また行政と連携した事業として、健康づくり推進連絡会議、食育推進分科会、食育推進分科会関連イベント(子育てフェスタ・明治大学収穫祭・田園調布学園大学)、デイケア、妊婦料理教室、長沢中学校総合防災訓練炊き出しなどを行い、その活動内容は多岐にわたり、幼児からシニアまでの健康に関わっています。
 
今年は新型コロナウイルスの影響を受けて、料理がいつものようにできなかったり、会食ができなかったりと、さまざまな問題に直面する一年でしたが、その分、勉強会は充実したものになったとのこと。メンバーの一体感を保つために、毎回自分たちの食生活をみんなで一緒に振り返っています。
 
同会の活動の魅力をたずねたところ、「親子の食育教室で、お子さんが今まで食べられなかったものが参加して料理したことによって食べられるようになり、お子さんも親御さんもびっくりして喜んでいました。そういうとき、私たちもうれしいですね。私の孫も幼稚園の時から参加していて、今は大学生。食に関してとても興味を持っていて、勉強もその方面へ進むそうです」と菅沼雅子初代会長。また、小尾静枝副会長は、「以前は地域のことがよく分からなかったのですが、講座に参加することで、いろいろな地域の方と顔見知りになり、お友達ができました。社会参加ができますし、皆で料理をするのが楽しいです。新しい情報を栄養士さんが提供してくれるのもとても勉強になっています」と活動の楽しさを教えてくれました。
 
もうすぐ年末年始のお休みに入りますが、その間の食生活についてアドバイスを伺うと、「日本人は野菜をたくさん食べている印象がありますが、実はそんなに食べていないんです。冬は生だけでなく、煮物や鍋などでたくさん食べて、1日に350g以上食べることを目指しましょう。もちろん他の食品もバランスよく食べて、免疫力を上げていきましょう。外出しないでご自宅にいらっしゃるなら、ご家族で料理を作るのも楽しいですよ」と皆さん。
 
同会では、今後の活動に向けて、若い世代にも参加を呼びかけています。毎年、麻生区役所が「食生活改善推進員養成教室」を開催し(2021年は秋頃予定)、修了後、希望者は食生活改善推進員として継続的に学びながら、料理教室や高齢者会食会などで活躍しています。活動に興味がある人は下記へ問い合わせてみてはいかがでしょう。
 
12月18日、麻生区役所第1会議室にて行われた表彰式
 
スローガンが書かれたTシャツは、全国大会でも全員が着ているユニフォーム
 
 
【お問合せ】
麻生区役所地域みまもり支援センター 地域支援課
TEL:044-965-5160