自宅で作って完成したマスクを高石地域包括支援センターへ届けに来たプロジェクト参加メンバー(高石地域包括支援センターにて、この時のみ集合して撮影)
 
最近はやっと問題なく手に入るようになったマスク。4月頃はどこへ行っても品切れで購入することができませんでした。そんな時、この「手作りマスクで広がる輪プロジェクト」は発足しました。プロジェクト参加メンバーが手作りしたマスクは、高齢者施設や障害者施設、わくわくプラザやこども文化センター他、地域施設や住民に配られ、マスクが欲しくても手に入らず困っている人たちを助け、喜ばせました。プロジェクトは現在も継続していて、これまでに2,188枚(6月16日現在)の手作りマスクが配布されました。
 
プロジェクト立ち上げのきっかけは、高石地域包括支援センターに、必要だろうからと手作りマスクを届けてくれた人がいたこと。同センターの介護福祉士・倉石知恵美さんは「そうだ、マスクは手作りできるんだ!」と気付かされたと同時に、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために地域活動が休止となり、時間ができた人たちなどに声を掛けて皆でマスクを作り、必要としているところへ届けることを思いついたそうです。
 
倉石さんは、まずは認知症サポーター養成講座で受講者に配布するロバのマスコットを製作している「ロバ部」のメンバーに声を掛けました。プロジェクトへの参加は強制ではありませんが、ロバ部もまた活動自粛中のため、空いた時間で社会貢献ができるのならと、多くのメンバーが参加を希望しました。そして、それぞれが自分の友人や知り合いにも声を掛け、プロジェクトの輪はほぼ口コミで拡大。また、マスク作りに必要な材料の布生地やゴムなどの提供も呼びかけると、同センターには地域からさまざまな色柄の生地やゴムが届けられました。
 
取材時にたまたま高石地域包括支援センターへ完成したマスクを届けに来ていた長嶋孝子さん、木津幸子さん、片居木町子さんもロバ部のメンバー。手作りすることが大好きで、「作っていて楽しいし、人の役に立つことができてとてもうれしい」と話していました。
 
プロジェクト参加者は、20代の独身女性から80代の主婦まで幅広く、その輪は50人ほどになりました。「マスク作りは続けていきますが、このつながりを生かして、他にも何か地域に貢献できることがあるかもしれないですね」と、倉石さんは思いを巡らせています。
 
 
マスクを届けに来たタイミングがたまたま一緒になり、情報交換をするメンバー。新作の折り返し付き西野大臣風マスクの作り方を伝授
 
手作りマスクの色・柄・サイズ・形はさまざま。どれも心を込めて丁寧に作られています
 
マスクはしっかりと除菌してから透明の袋に入れて、各所へ配ります
 
 
【お問合せ】
高石地域包括支援センター
麻生区千代ヶ丘1-2-9(小田急線・百合ヶ丘駅より徒歩約10分、新百合ヶ丘駅より「千代ヶ丘」行または「生田折返場」行バス、「多摩農協園芸センター」下車1分)
TEL:044-959-6020
※マスクの材料となる不要な布生地やガーゼ、ゴムなど募集中