代表 藤本 加奈 さん
地域の人々がセクシュアリティを問わず、寄り添える心を育むことを目指して活動しているLGBTQ共生団体「Ally(アライ)の森」。「Ally」は「支援者」を意味し、LGBTQ当事者の活動を支援・賛同する人のことをいいます。藤本さんはそんなAllyを増やしたいという思いで講座やイベントなどを精力的に行っています。
藤本さん自身、恋愛感情が湧かないタイプで性的指向や性自認にはグラデーションがあると常々感じていました。性的マイノリティに当事者意識を持ち、LGBTQの当事者と支援者からなる都内の共生団体で活動していましたが、コロナ禍での活動自粛を機に地元の麻生区で人権に関心を持つ仲間と「Allyの森」を立ち上げることを決めます。「それまで川崎市内にはLGBTQの団体がほとんどなかったので、かつての私のように地域で性について悩みを抱える人の力になれたらと思いました」という藤本さん。麻生市民館の平和・人権学習企画委員やトランスジェンダーを題材にした映画の配給を手伝うなど、ボランティア活動に積極的に取り組んできたことも団体設立への自信につながりました。
こうして2021年6月に設立された「Allyの森」の活動は、麻生市民館での市民自主学級が中心。専門家や著名人などを講師に招き、複数の講座を実施します。「最近はLGBTQ当事者の方からご連絡いただくことが増え、認知度が上がってきたことを実感しています。性的マイノリティの方は身近に相談できる人がいない場合が多いので、当団体が安心できる場所になれたら本望です」
将来的にはLGBTQに限らず、子どもからお年寄りまであらゆる社会的マイノリティに目を向けていきたい考え。同団体がマイノリティを認め合い共生していける地域社会の一助になればと願います。「LGBTQの全てを理解している人はおそらくいません。だからLGBTQがよく分からないのは至極当然です。知識のない方も大歓迎、気軽にイベントに参加してもらえたらうれしいです」
[INFORMATION]
LGBTQ 共生団体「Ally の森」
WEB:https://allynomori.wixsite.com/home/
Instagram:@allynomori
★Allyの森は、令和5年度麻生市民館市民自主学級「性を越えて手を取り合うために」を企画・運営。詳細はこちらの記事を参照