講座の様子
アジア航測株式会社の千葉達朗さんが特殊な砂を使って、こどもたちに川崎市の地形をレクチャー。「マイハザードマップは買うとしたら高額だから、無料で作っちゃおう」と話すと、子どもたちからも笑顔が
 
この夏、川崎市市制100周年を迎えて、次世代に向けた「こども防災塾」が市内3か所で開催されました。災害はめったに起きなくてもいつか起きます。子どもたちが大人になってから被災する可能性をも見据えて、親子で学ぶ防災企画です。
 
8月3日、麻生区役所会場「マイハザードマップを作ろう」に参加した親子は23組。アジア航測株式会社より、それぞれ自宅の近所が記載された地図が配布され、ハザードと呼ばれる日常生活では分かりづらい危険範囲を把握することから講座が始まりました。自分の家、学校、避難所はどこだろう。親子で眺めながら地図に色鉛筆を走らせます。
 
宅地利用するために土地を切り崩し、盛り土で平たくする「宅地造成」を経た川崎市は、がけ崩れや洪水氾濫が発生しやすい地形。子どもたちが、キネティックサンドと呼ばれる粘り気のある特殊な砂で土地の変遷を再現、川崎市の特徴をより身近に捉えられるよう学習していきます。また会場に敷かれた大きな赤色立体地図からは、しゃがんで高低差が表現された凹凸を実際に触り、河川や丘陵を感じとりました。
 
講座の様子4
 
また、釜石市で東日本大震災を被災した菊池のどかさんによる防災講話は、「今日、災害が起きるとしたら私たちに何ができるのかな?」という問いからスタート。山側に避難する子どもと、逆方向にある海側の小学校へ迎えに行く保護者の車が撮影された東日本大震災の写真から、「家庭内で防災について話していなかった」エピソードなどが紹介されました。写っていた車の多くが津波で流されてしまった事実を知った場内からは鼻をすする音も。玄関にある靴をそろえてみるなど、自分ができるちょっとしたことを実践して毎日を大事に生きようと、大切な方たちとの別れを経験した菊池さんが子どもたちにやさしく語りかけました。
 
防災について親子で話すきっかけとなった同イベントは、拍手とともに終了しました。
 
 
講座の様子1
講座の様子3
講座の様子2
 
 
[INFORMATION]
令和6年度「こども防災塾」
主催:川崎市危機管理本部
 
【お問合せ】
川崎市危機管理本部 危機管理部啓発担当
川崎市川崎区宮本町1番地
TEL:044-200-2894
MAIL:60kikika@city.kawasaki.jp