先月末、高尾山口に緑を楽しめる家が完成しました。春には渓流沿いの梅と桜の花を、中2階にある居間の窓から眺められます。庭に面する食堂には全開口の窓を設け、広いデッキを挟んで庭と建物が一続きに。こんなふうに開口できる大きな窓は、開放感と高揚感もあって望まれる人は多いです。
窓を開け、庭も楽しみたいのですが、最も迷惑なのは耳のそばでブンブンと不快な音を立てるあの蚊です。最近、その蚊の発生時期が早まっている気がするとの話から調べてみました。蚊の活動時期は、主に4月から11月中旬までと期間が長いのに驚きました。温暖化も関係するのではと思ったら、気温が15℃以上になると蚊は活発に活動を始め、特に22℃から30℃の間が最も活動的なのだそうです。一方、気温が35℃以上になると活動は減少、40℃以上で生存が困難になるそうです。昨年の夏に蚊がいなくなった記憶がありますが、高温が原因の一つだったのですね。しかし、35℃以上は我々にとっても過酷です。今までは、蚊のいない快適な時期は5月中旬までと11月の寒くなる前と話をしていましたが、もっと短い実感です。先月も場所によっては最高気温30℃の日がありました。
家庭菜園を楽しむ友人が、「蚊のいない朝早くに手入れを済ませる」と言っていました。生活時間の変更は気分転換になるそうです。家の温熱性能が上がって窓を開けない生活ができますが、蚊の飛ばない気持ちいい日には、窓は思いきり開放したいものです。
筆者:鈴木 亨(すずき とおる)
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一級建築士
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