暮らしのコラム 住まい
 
温暖化のせいでしょうか、四季の移り変わりをゆっくり楽しむ時期がなくなってきたように感じます。気温も駆け足で上昇し、雨が降れば集中豪雨。それも長く続きます。子どもの頃、あのモクモクと天に届く、覆いかぶさる入道雲の姿はカッコが良かったですが、雷さまは怖くて眺めていたもの。雨が降ってもさほど長い時間の記憶はないため、きっと怖くて押し入れに隠れていたのかもしれません。家の前は田んぼが広がり、この時期、青々した稲は水に浸かって気持ち良さそうに風に揺れ、吹き抜ける風のおかげか蒸し暑さは感じませんでした。30度を超えることも珍しかったのではと思います。そして、カエルの素敵な合唱も。スイカがあれば最高でしたが、あまり記憶にはありません。 
 
掘り抜き井戸がどの家にもありました。水道などなかった当時、我が家でも日々の飲み水であり五右衛門風呂の良き伴侶でした。まろやかな水とまきで炊く風呂は手が掛かりましたが、包み込まれる温かみがありました。夏の楽しみの一つは井戸水での水遊び。水は冷たく、唇が紫になるまで遊び、母によく怒られました。
 
今ではエアコン生活が当たり前ですが、暑い夏、皆さまいかがお過ごしでしょうか。電気料金を気にしながらも、こう暑くては日中の外出も控えめになります。しかし、どうもこれが心身に良くない気がします。家でラジオ体操をするぐらいでは運動不足、関節の動きも悪くなります。どうしたものかと思案するばかりの毎日です。ひとつ、街に飛び出しますか。でも、涼むところを求めて!
 
 
筆者:鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 会長
一級建築士
 
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