緑の郷の理事長と施設長にDVDとパンフレットを手渡す子どもたち。
 
新型コロナウイルスの影響で、スポーツ大会やコンクールなどが軒並み中止となり、学生が日頃の成果を発表する場がなくなってしまった2020年。そんな中でも自分たちを表現するため、試行錯誤しながら活動する部活やサークルがあります。桐蔭学園小学校合唱団もその一つ。例年参加していたコンクールや発表会は中止となりましたが、子どもたちはめげずに「今、自分たちにできることって何だろう」「まわりの人たちを歌の力で笑顔にしたい」とさまざまな意見を交わしました。
 
話し合いを続ける中で、桐蔭学園小学校近隣にある「特別養護老人ホーム 緑の郷」で毎年4月に開催している「鯉のぼり祭り」に、同校の鼓笛隊が参加していることを思い出した子どもたちは、「いつも鼓笛隊の演奏を聴いてくださるお年寄りの皆さんを笑顔にしたい。そのために、私たちの歌を届けよう!」と企画。実際に訪問して歌を届けることはコロナ禍においてはできないので、小学校で合唱している様子を撮影し、DVDにまとめ、収録した歌の歌詞や解説のパンフレットを子どもたちが作成しました。「歌を録画する時、カメラの奥に緑の郷の皆さんがいらっしゃると思って心を込めて歌いました。聴いてくださる皆さんに笑顔になってもらいたいので、表現の工夫だけでなく、歌う表情にもこだわりました」
 
DVDが出来上がったという知らせを聞き、緑の郷の理事長と施設長が同校を訪問。子どもたちがDVDとパンフレットを手渡し、合唱をプレゼントしました。理事長と施設長は、「クリスマスイブにこんなすてきな贈り物をいただけてうれしい。とても感動して、元気をもらいました。入居者の方々も、きっと勇気をもらえるでしょう。すばらしいプレゼントをありがとう」「自分の子どもの頃を思い出して懐かしい気持ちになりました。皆さんもどうか頑張ってこの状況を切り抜けてください。また、緑の郷に来てくれることを待ち望んでいます」とコメント。子どもたちは「喜んでもらえたこと、笑顔になってもらえたことがうれしかったです。たくさん練習した成果を出すことができました」と笑顔。自分たちの歌を必要としてくれている人がいて、その人が喜んでくれていることを実感したようです。
 
来年は子どもたちの日頃の成果を発表できる場がたくさんある年になってほしいですね。
 
 
子どもたちから合唱をプレゼント。
 
緑の郷の理事長・施設長と一緒に記念撮影。
 
 
[INFORMATION]
桐蔭学園小学校
横浜市青葉区鉄町1614
URL:http://toin.ac.jp/ele/

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