百合ヶ丘駅前のゆりストア本店。見慣れたこの風景が変わってしまうと思うと少し寂しいですね
 
1月15日、あいにくの曇り空で小雨も降る中、ゆりストア本店閉店を聞きつけた地域の人々が店舗に集まっていました。わずかな生鮮品を残し、商品の陳列棚にはもう何もありません。来店客の多くはただ名残惜しそうな様子で店内を回っていました。
 
1960年4月、百合ヶ丘駅開業とほぼ同時に百合ヶ丘産業株式会社が設立。百合ヶ丘団地の入居開始に合わせて、同年8月「ゆりが丘ストア」(1968年「スーパーゆりストア」に改称)が開店しました。当時としては珍しいセルフサービス方式や産地直送システムを採用した画期的な店でした。
 
以来、地元に店舗を増やしながら、百合ヶ丘駅前の本店は地域住民の生活を支え続けてきましたが、開店から約63年の年月が経ち、建物の老朽化も進んでいました。
 
この度の閉店は建て替えに伴う一時的なもので、約2年後には生鮮品の他、親会社・株式会社クリエイトエス・ディーのドラッグストアや、医療モールも併設した4階建ての複合店舗になる予定です。
 
「安全で安心して買い物できる建物にして、これまでのゆりストアのDNAを残しつつ、地域の皆さまのための店として進化して戻ってまいります」と話す、ゆりストア本部の笠原浩司さん(創業者・笠原博さんの孫)。新生ゆりストアに期待したいですね。
 
商品が何もない陳列棚
 
閉店時間が近づくと、地域の人々が店内の様子を名残惜しそうに撮影していました
 
閉店時には正面入口に本店スタッフが勢ぞろいして並び、集まった人々に向かって店長がしばしの別れの挨拶をしました
 
 
[INFORMATION]
ゆりストア 本店
麻生区百合丘1-1(小田急線・百合ヶ丘駅南口より徒歩1分)
URL:http://www.yuristore.co.jp/