このまちで輝く人の My Story《vol.001》
内田 昌子 さん
「児童発達支援・放課後等デイサービス『KODACHI』を百合ヶ丘で2022年7月にオープン」

 
 
2022年夏、百合ヶ丘に開設された児童発達支援・放課後等デイサービス「KODACHI」。「今も未来も子どもたちが幸せでいられるために」を合言葉に、障がいや特性のある子ども一人ひとりの個性と成長過程に寄り添ったサポートを行っています。同サービスを運営する（一般社団法人）Thinking Treeの代表理事・内田昌子さんにお話を伺いました。
 
活動の起源は、特別養子縁組で授かった子どもたちの存在。内田さんには現在、7歳と6歳の息子がいます。子育ては喜びに満ちていましたが、日々悩みも尽きませんでした。そんな中、地域のママさんたちとボランティアで育児に関する講演会を開催。約300人もの参加者が集まり、悩んでいるのは自分たちだけじゃないと励まされました。職場ではダイバーシティ＆インクルージョン推進担当として邁進。「多様な人がいてこそチームは強くなる」という考え方を学び、目指したい世界も見えてきました。海外の子育て支援制度にも関心を持ち、学業以外の部分で自尊心や考える力を育むサポートをしたいと考えるようになったといいます。
 
そうして新しい知見を得ていた頃、突然、父と友人を立て続けに亡くしました。人の死を身近に感じたことで内田さんは「やりたいことは今やろう、起業しよう」と退職を決めました。
 
支援内容を療育に定めたのは、インクルーシブな社会を実現するために大切だと考えたから。「KODACHI」は人間関係の構築や言葉で伝える力を養うことに重点を置いた総合的な支援が特徴で、現在は未就学児と小学1年生が20名程通っています。「子育てに悩んだらいろいろなところに相談してみて、子どもと自分に合った支援先を見つけてほしい」という内田さん。将来的には、すべての子どもを対象とした体験学習にも力を入れていきたい考え。「子どもたちがさまざまな仕事を知り、将来自分は社会でどう貢献していきたいかを考える機会を作れたら。子どもたちと社会をつなぐ支援を目指していきたい」