阿部 義和さん(麻生区在住)
宮前区土橋で、医療機器などの高精度精密部品製造を行っている阿部機械製作所。特筆すべき実績や特徴的な経営が認められ、同製作所代表の阿部義和さんが1月25日、黒岩神奈川県知事より「平成28年度神奈川県優良小規模企業者」の表彰を受けました。
1965年、東京都新宿区で3兄弟の長男として生まれ、4年生の時に南百合丘小学校へ。当時、新百合ヶ丘駅前にあった池で、小田急線を見ながら魚釣りやザリガニ獲りをし、1期生として入学した長沢中学校では、バスケットボール部レギュラーとして活躍する活発な少年だったそうです。大学では機械工学を学び、卒業後、自動車関連会社に就職。10年勤めたのを節目に退職し、父親が創立した精密部品の切削金属加工を手掛ける阿部機械製作所で作業員として働き始めました。モノ作りは得意でしたが、それでも当時は慣れないため思うように製品が作れず、夜遅くまで残ったり休日返上したりしたことも。
45歳の時、代表取締役に就任。5軸加工機など最新の工作機械設備を充実させ、ベテラン職人技との2本柱で、超音波メス、レーザーメスなど複雑形状で精度の高い医療機器や電子顕微鏡部品などを製作。一方「ものづくり中小企業製品開発等支援補助金」を活用した試作開発を実施し、また、品質マネジメントシステムISO9001の認証を取得。東京ドームやビッグサイトでの展示会への出展など、通常の仕事以外のイベントにも積極的に挑戦しています。
そしてこの1月、その実績や経営、地域貢献などが認められ、「平成28年度神奈川県優良小規模企業者」表彰を受けました。「今回の表彰は本当にうれしかったです。先代の後を継ぎ7年、お客様の厳しいご要望にも応え、より信頼を深めていただけるように猛進して参りましたが、これからは少し仕事以外のことも考えていきたいと、と思う反面、会社の業績として今が頂点にならないよう頑張っていかなければ、とさらに気持ちが引き締まりました」と白い歯がこぼれていました。同製作所は来年創立50周年を迎えます。
きらりと光る技術や経営が認められ、黒岩知事より「平成28年度神奈川県優良小規模企業者」の表彰を受ける阿部さん
「従業員は20~40代。モノ作りが好きな人であればあえて素人を採用して、少量多品種に対応できるモノ作りをマスターしてもらうのがうちのやり方」。五軸加工機前で。
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