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王禅寺境内にある禅寺丸柿の原木と、かきまるくんのツーショット。現在でも原木に柿は実るが、「鳥にすぐに食べられちゃいます」と森副住職が笑いながら話していました
 
3月16日、「柿めぐる道 -みんなで伝える!昔ばなしと寺社めぐり-」が実施されました。川崎市市民ミュージアムが麻生区内で初めての開催。同ミュージアム事務所が中原区から麻生区へ移転したことを機に企画され、区内だけでなく市内のさまざまな地域から参加者が集まりました。
 
柿生の由来となった「柿」をテーマにした本イベント。白山神社にて旧柿生村の昔ばなしを聞く初日(9日)講座に続く今回は、日本最古の甘柿品種といわれる禅寺丸柿の原木がある、星宿山(せいしゅくざん)王禅寺から出発する史跡めぐりです。「周りの建造物が写りにくいためロケ地として選ばれることもありますよ」と森光彦副住職が紹介する王禅寺境内を散策。観音堂の菩薩像は子年のみの御開帳で次回の巡拝は2032年とのことです。
 
琴平神社へ向かう山道ではコロナ禍から採用されたイヤフォンガイドが大活躍。学芸員の谷拓馬さんが一緒に歩きながら史跡を解説する音声を、イヤフォンを通してそれぞれが自分のペースで歩きながら楽しむことができました。琴平神社では志村幸男宮司によって復元された63枚の本殿天井画を見学。
 
また、王禅寺村の様子がわかる川崎市有形文化財の古文書が収蔵された資料館では「普段は入れない場所を見ることができて嬉しい。大人の社会科見学だ」と参加者から声がこぼれ、天狗が描かれた絵画や、江戸時代の周辺地図を目の前に質疑応答が盛り上がりました。
 
こうして王禅寺村の鎮守五社のひとつである比川社をゴールにした、アップダウンある約1.5キロメートルの散策は終了。主催した川崎市市民ミュージアムでは年2回を目安に広報誌「IN ACTION」を発行しています。これからのイベント企画にも注目です。
 
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急な階段を上り下りする参加者の皆さんは、天候にも恵まれて上着が暑そうな様子。静かな境内は庭園のようでもあり、時間の経過を忘れます
 
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かきまるくんから借りた「禅寺丸柿」旗を持って、歩きながら解説していく川崎市市民ニュージアム学芸員の谷さん。歩くだけでも気持ちがよい山道でした
 
 
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