5月24日、アイルランドの首都ダブリンにて、マイケル・D・ヒギンス大統領出席のもと「第12回ダブリン国際ピアノコンクール」のファイナルが行われました。200以上の応募者の中で勝ち残った4人のファイナリストたちは、ゲルハルト・マルクソン指揮・アイルランド国立交響楽団と協奏曲を共演し、黒木雪音(くろきゆきね)さん(昭和音楽大学大学院音楽研究科修士課程2年、同大学附属ピアノアートアカデミー在籍)が第1位、古海行子(ふるみやすこ)さん(同大学大学院音楽研究科修士課程修了生、同大学附属ピアノアートアカデミー在籍)が第2位を受賞。第1位と第2位の入賞は、日本人初の快挙となりました。
ダブリン国際ピアノコンクールは、アイルランドの首都ダブリンで1988年に始まり、3年に一度開催されている国際的なピアノコンクールです。第12回は新型コロナウイルス感染症により1年延期となり、今年開催されました。
編集部では、黒木さんと古海さんに受賞の喜びのコメントをいただきました。
黒木雪音さんのコメント
「この度の受賞は本当にうれしく、とても光栄に思います。まだ驚きが大きいですが、これがピアニスト人生の始まりとなり、さらに努力して精進して参ります。また協力してくださった方々へ心より感謝しています。ダブリンでは、とても温かい人々と素晴らしい土地に囲まれて、心から音楽を楽しむことができました。またファイナルでは良いオーケストラや素敵な指揮者の方と演奏することができて幸せでした。これから控えているたくさんのコンサートは、この経験を糧にして聴衆の皆様に笑顔や感動を与えられるようなピアノを届けられるよう、勉強して参ります。この度はありがとうございました」
古海行子さんのコメント
「伝統と歴史のあるダブリン国際ピアノコンクールにて第2位をいただけたことを、とても光栄に、そしてうれしく思っています。初めて訪れたダブリンは美しい自然に囲まれた街で、山々と海を電車から眺めながら、毎日練習に通っていました。そうした環境の中、穏やかな気持ちで、ホストファミリーをはじめとした周りの方々の暖かいサポートのもと、音楽と深く向き合うことができた日々は、私にとって忘れ難い時間となりました。この経験を糧に、より成長して良い音楽を奏でられるよう精進してきたいと思います」
優勝者の黒木さんにはこれから、オーケストラとの共演やリサイタルなどの演奏会が多数予定されています。また、古海さんは一番身近なところでは、8月6日(日)に昭和音楽大学 テアトロ・ジーリオ・ショウワにて開催される、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の公演(フェスタサマーミューザKAWASAKI 2022公演)に出演します。お二人のこれからのご活躍が楽しみです。
《優勝者・黒木さんの演奏会の予定》
●オーケストラ共演
London Symphony orchestra ロンドン交響楽団
Orchestre national d’Île-de-France イル・ド・フランス国立管弦楽団
RTÉ Concert Orchestra RTE コンサートオーケストラ
National Symphony Orchestra アイルランド国立交響楽団
Ulster Orchestra Society Ltd. アルスター管弦楽団
Vienna Chamber Orchestra ウィーン室内管弦楽団
●リサイタル
Artscope – Sligo International Chamber Music Festival スライゴ国際室内楽音楽祭
Boyle Arts Festival ボイル芸術祭
Debut recital in New York ニューヨークでのデビューリサイタル
Cork Piano Forum コークピアノフォーラム
Dublin International Chamber Music Festival ダブリン国際室内楽音楽祭
Harrogate International Festival ハロゲート国際フェスティバル
Kilkenny Arts Festival キルケニー芸術祭
Limerick University Concert Hall リムリック大学コンサートホール
Music for Galway ミュージック・フォー・ゴールウェー
Music Network Tour of Ireland アイルランドでの音楽ネットワークのツアー
National Concert Hall, Dublin 国立コンサートホール
New Ross Piano Festival ニューロスピアノフェスティバル
Wigmore Hall ロンドン・ウィグモアホール
Steinway Prizewinner Concerts スタインウェイ入賞者コンサート 他
(写真提供:ダブリン国際ピアノコンクール)
《プロフィール》
黒木 雪音(クロキ ユキネ)
7歳でオーケストラと共演をし、日本はもとよりヨーロッパ等国内外で演奏活動を行う。ショパン国際ピアノコンクール in ASIA プロフェッショナル部門金賞。ピティナピアノコンペティション全国決勝大会特級銀賞、G級金賞、福田靖子賞(第1位)。ドヴァリョーナス国際青少年コンクール(リトアニア)グランプリ及び全部門総合優勝、ハノイ国際ピアノコンクール(ベトナム)第1位、国際青少年フェスティバルコンクール「アスタナ・ピアノ・パッション」(カザフスタン)第1位、浜松国際ピアノアカデミーコンクールにてモストプロミッシングアーティスト賞、岩谷時子賞Foundation for Youth受賞。関ジャニ∞THE モーツァルト音楽王No.1決定戦優勝(2連覇)。これまでに東京ニューシティ管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京シティフィルハーモニック管弦楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、リトアニア国立交響楽団、ポーランドシレジアフィルハーモニー交響楽団、アスタナ市国立交響楽団、タタルスタン共和国交響楽団、テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ等と共演。これまでにヨーロッパなどの国際音楽祭に招かれるなど、日本はもとより国内外で演奏活動を行う。千葉市芸術新人賞受賞、千葉県教育奨励賞受賞、千葉県県議会児童・生徒表彰、千葉市教育文化スポーツ功労者表彰5年連続受賞。昭和音楽大学卒業。現在、昭和音楽大学大学院音楽研究科修士課程2年、同附属ピアノアートアカデミー在籍。江口文子氏に師事。
古海 行子(フルミ ヤスコ)
2018年、第4回高松国際ピアノコンクールにおいて日本人として初めて優勝。併せて委嘱作品演奏者賞、香川県知事賞、高松市長賞、公益財団法人松平公益会賞、公益財団法人高松市文化芸術財団理事長賞を受賞する。2019年1月、第20回ショパン国際ピアノコンクールin ASIA アジア大会プロフェッショナル部門金賞、及びショパン協会賞受賞。日本コロムビアのOpus One レーベルより「シューマン:ピアノ・ソナタ第3番」でCDデビュー。2019年、パデレフスキ国際ピアノコンクール(ポーランド)第3位受賞。2021年、第18 回ショパン国際ピアノコンクールセミファイナリスト。
これまでに第40回ピティナピアノコンペティション全国決勝大会G級金賞、コンチェルトB部門第1位、第7回福田靖子賞(第1位)受賞。第20回浜松国際ピアノアカデミーコンクール第2位、ショパン国際ピアノコンクール in ASIA アジア大会高校生部門金賞、コンチェルトB部門金賞、コンチェルトC部門銀賞、派遣部門推薦。第2回ハノイ国際ピアノコンクール(ベトナム)プロミッシング・コンテスタント賞。いしかわミュージックアカデミーIMA音楽賞受賞。平成28年度海老名市文化大賞。日本はもとより、イタリア、ポーランド、アメリカ、ルーマニアなど数多くのコンサートに出演、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、群馬交響楽団、瀬戸フィルハーモニー交響楽団、ハノイ・フィルハーモニー管弦楽団等と共演する。2020、21年度公益財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生。昭和音楽大学卒業、昭和音楽大学大学院音楽研究科修士課程修了。昭和音楽大学附属ピアノアートアカデミー在籍。江口文子氏に師事。
【お問合せ】
昭和音楽大学附属ピアノアートアカデミー
TEL:044-953-1262
MAIL:paa@tosei-showa-music.ac.jp
URL:https://www.tosei-showa-music.ac.jp/
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