出演者の神谷あすみさん(左)と鈴木裕樹さん(右)
出演者の神谷あすみさん(左)と鈴木裕樹さん(右)
 
本当は面白い 二宮金次郎
世界が注目する、奇跡のミュージカル

 
麻生区の個人・団体サポーターにより構成される「わらび座『KINJIRO!』in 麻生実行委員会」は、秋田に本拠地を置く劇団「わらび座」のミュージカル『KINJIRO!』を、6月15日(金)に麻生市民館で行うべく、準備を進めてきました。
自分の道を信じて歩き続けた二宮金次郎の人生を、和洋楽器の生演奏や歌、踊りを交えて表現したミュージカル『KINJIRO!』、この舞台に出演される鈴木裕樹さんと神谷あすみさんにお話を伺いました。
 
* * * * *
 
《編集部》
劇団「わらび座」さんは秋田に活動拠点を置きながら、こちらのミュージカル「KINJIRO!」では全国を回られているそうですが、今までどちらで公演を行いましたか?
 
《鈴木》
昨年5月より始まりまして、すでに140回ほど公演を行なっております。北海道以外はだいたい回ってきました。
 
《編集部》
140回!すごいですね!
今回のミュージカルでのお二人の役どころと、それぞれのキャラクターの魅力をお聞かせいただけますか?
 
《鈴木》
二宮金次郎を演じます、鈴木裕樹です。
金次郎については、薪を背負っている銅像のイメージまでで止まっていて、何をした人なのかは知らない人が多いと思いますが、この舞台では、大人になってからの彼がどういうことをしたのかを描いています。
災害が起きて日本中の村で農作物が採れなくなり、疲弊してたくさんの餓死者が出た時、その状況から救いたいと日本全国600もの村を回り立て直していった二宮金次郎。その役を自分が演じるにあたって調べてみると、本当に自分にも他人にも厳しい人でした。やっぱり甘えていたり、なあなあでやっていたら現状は良くならないし、良くするためにはそこまで厳しくやらなければならなかったんだと思います。
僕と金次郎の似ているところは、自分の信じていることを、まわりから何を言われようと強い思いを持って突き進めていけるところ。そういうところは僕と金次郎はちょっとした共通点はあるかなと思います。
現段階では、彼の強さには全然追いついていないのですが、この公演は3年間続きます。昨年から始まって今2年目、来年もやると決まっているので、僕はこの3年を通じて、1回1回の公演を重ね、二宮金次郎に自分自身が少しでも近づいていけたら、そういう姿をお客様に見てもらって、金次郎がどれだけの人だったのかを伝えられたらと思います。
江戸時代の人たちにすごく影響を与えた人ですが、彼の姿は絶対に今の時代の人にもすごい力を与えてくれるはず。人間はどう生きたら自分もまわりも豊かに幸せに生きていけるんだろうか、本当に地に足をつけて生きていくってどういうことなのか、そういうメッセージが散りばめられています。自分自身も一つひとつ成長していけたらなと思っています。
 
《神谷》
神谷あすみです。
私は7つの役を演じているんですけれども、その中でもキーとなっている役は、一番最初に出てくる現代の女子高生の役です。舞台は現代から始まるのですが、この女子高生は銅像の金次郎を校庭から撤去するという運動を行なっている生徒会長。この他に、金次郎の銅像を残したい歴史好きな女子高生が出てくるんですけど、この歴史好きな女子高生が、どれだけ二宮金次郎がすごい人だったかを生徒会長に説いていきます。かたくなに考えを曲げない生徒会長が最後にどのようになって、どのような決断をするか、楽しみにして見ていただいたら面白いかと思います。
他には金次郎の最初の妻(19歳)も演じています。
 
《編集部》
ありがとうございます。
では、ミュージカル全体を通しての見どころポイントを教えていただけますか?
 
《鈴木》
日本の昔からの伝統文化の踊りであったり、太鼓であったり、一番の特色は生演奏がいっぱい入っているところです。出演者7人のうち、2人は楽器演奏者なのですが、この2人が公演時間約1時間半の中で、小さな楽器も合わせて30種類くらいの楽器を演奏するところも、大きな見どころの一つとなっています。お芝居はもちろんですが、このような楽器演奏、そして二宮金次郎以外の役の出演者は、それぞれ6〜7役演じていますので、さっきはすごくいい役、えらい人の役を演じていたのに、次に出てきた時には悪い人の役になっていたり・・・出演者の変身も面白いと思います。
また、作・作詞・演出の鈴木聡さんは、今を生きている高校生や僕らと同じ世代の人、それ以上の世代の人たちにも届く、すごく優しいお話を書いてくださっていますし、作曲・編曲・音楽監督の久米大作さんもおしゃれでいろいろなジャンルにわたった音楽を作ってくださっています。見どころが随所に散りばめられていて飽きさせないミュージカルです。
 
《編集部》
それでは最後に麻生区の皆さんにメッセージをお願いします。
 
《鈴木》
二宮金次郎の生まれは神奈川県の小田原なので、身近に感じる人でもあります。今まで知らなかった金次郎の姿をぜひ見ていただきたいと思います。生きるエネルギーにつながる舞台にしたいと思いますので、ぜひご覧ください!
 
《神谷》
麻生での公演は10年以上ぶりなので、昔のわらび座の作品を知っている方もいらっしゃれば、全く知らない方もいらっしゃると思います。でも二宮金次郎の名前は聞き馴染みのある方が多いと思いますので、タイトルを見て少しでも気になったらぜひご覧ください! 歴史も知ることができますし、いろいろな意味で面白いミュージカルになっていますので、たくさんの方に見に来ていただければと思います。
 
公演ポスターと同じポーズをする二宮金次郎役・鈴木裕樹さん
公演ポスターと同じポーズをする二宮金次郎役・鈴木裕樹さん
 
 
[INFORMATION]
ミュージカル『KINJIRO!』
開催日時:2018年6月15日(金) 18:00開演(開場17:30)
会場:麻生市民館ホール(小田急線・新百合ヶ丘駅北口徒歩3分、麻生区万福寺1-5-2)
作・作詞・演出:鈴木 聡
作曲・編曲・音楽監督:久米大作
振付:新海絵理子
出演:鈴木裕樹、神谷あすみ、他
料金:一般3,500円、中学生以下1,500円(全席指定・税込)
※当日は500円増し
※未就学児入場不可
チケット取扱い:しんゆり写真工房 彩(TEL:044-952-4116、9:00〜21:00 ※土・日・祝日も営業、不定休)、わらび座関東・中部事務所(TEL:048-286-8730、9:00〜18:00)
 
主催:わらび座『KINJIRO!』川崎実行委員会
後援:川崎市、川崎市教育委員会、川崎商工会議所、公益財団法人川崎市文化財団、神奈川新聞社、NPO法人しんゆり・芸術のまちづくり
 
【お問合せ】
わらび座関東・中部事務所
TEL:048-286-8730