暮らしのコラム 法律
 
職場の業務を円滑に進め、部下の成長を促すために、指導を行うことは必要です。多少厳しい指導であっても、業務上必要かつ相当な範囲を超えていなければ、パワーハラスメントには当たりません。
 
しかし、ハラスメントに対する意識の高まりに乗じて、業務上の正当な指導に対して過剰に反応してハラスメントだと指摘する嫌がらせも問題になっています。このような嫌がらせをハラスメント・ハラスメント(ハラハラ)と呼ぶことがあります。ハラハラが起こると、指導する立場の人がハラスメントと指摘されることを恐れて萎縮し、適切な指導をすることができなくなります。その結果、職場の規律が乱れたり、部下の成長が阻害されたりすることになり、会社全体の生産性が低下することにつながりかねません。
 
ハラハラが起こらないようにするためには、指導する側もされる側も、ハラスメントに対する正しい知識を持つことが必要です。その上で、指導する立場の人は、客観的事実を指摘するようにし、相手の人格ではなく行動の改善を求めるようにしていただきたいと思います。また、指導される立場の人は、指導を自身への攻撃と捉えるのではなく、まずは冷静に受け止める姿勢を持つことが必要です。ハラスメントという言葉を自身のミスへの指摘を回避する手段として使わないようにしていただきたいと思います。
 
互いの立場を尊重し、敬意を持って接することが、ハラスメントのない職場への第一歩になります。
 
筆者:福田 隆行(ふくだ たかゆき)
弁護士
第二東京弁護士会
 
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