川崎市まちづくり局担当 小島隆司課長、登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム 三平雅美会長、登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム 高山康司事務局長

みんなで目指す共通の将来像「登戸・向ヶ丘遊園未来ビジョン」を発表

1988年から土地区画整理事業が進められ、大きな変化を続けている登戸・向ヶ丘遊園駅周辺エリア。町内会をはじめとして、商店街やまちづくり団体、民間企業、行政など多様な主体が連携してまちづくりを進める組織「登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム」(以下、エリアプラットフォーム)はこのたび、まちづくりの考え方や目指す将来像、その実現に向けた方向性を示すコンセプトとして、「登戸・向ヶ丘遊園未来ビジョン」を策定しました。

エリアプラットフォームは2025年1月に設立。地域のさまざまな団体や住民が参加する全体会議やオープンミーティングを開催し、多様な人がまちづくりについて話し合い、活動につながる関係づくりを進めてきました。また、市の管理用地を地域活動や交流の場として活用する社会実験を通して、持続的な運営に向けた仕組みやルールの検証にも取り組んできました。

未来ビジョンの策定にあたっては、公募型ワークショップや地域住民アンケート、意見交換を重ねながら議論を積み上げ、2026年3月にまちのコンセプト「ひらくと、登戸」の未来ビジョンを発表。「ひらく」という言葉には、多様な人々にまちを「開く」、新たな可能性を「拓く」、地域課題への理解を「啓く」、新たなにぎわいへ「展く」といった思いが込められています。その意味を一つに固定せず、それぞれの自由な発想に委ねながら、市民自らが地域の未来を描いていく指針として位置付けています。

エリアプラットフォームの三平雅美会長は、「『ひらくと』の『と』を『とびら』に見立てると、開いたとびらの先には未来があり、その後ろにはこれまで培われてきたまちの歴史や記憶がある。とびらを閉ざさずに開いたままにすることで、過去と未来を行き来しながら、新旧が共存しながら新たな魅力を発見できる『ひらかれたまち』にしていきたい」と思いを語りました。

登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム 三平雅美会長
 
また、未来ビジョンでは、まちは完成されたものではなく、みんなで育てていくもので、さまざまな立場の人がまちづくりに関われる環境をつくることが望ましいと強調。昔から暮らす住民、新しく住み始めた住民、学生、商店、企業、行政など、多様な主体が関わる中で、誰もがまちづくりに参加できる「ひらかれた状態」を大切にし、多様な関わり方ができる環境づくりの重要性を示しています。

 
今後の取り組みと社会実験
収益を地域へ還元し、持続可能なまちづくりへ

エリアプラットフォームの一員でもある川崎市はこれまでの取り組みを発展させ、市の管理用地や登戸2号線の一部空間を活用した社会実験を進めています。公益的な活用に加え、一定の収益性を伴う利活用についても検証し、その収益を地域活動へ還元することで、持続可能なまちづくりの仕組みづくりを目指しています。

現在は、駐車場利用やシェアサイクルを活用した社会実験を実施し、運営手法や事業性を検証中です。得られた収益については、にぎわいの創出や交流促進につながる、イベント美化活動や清掃、環境整備、地域活動を支える人材への支援など、地域に還元しながら継続的なまちづくりにつなげていく考えです。

川崎市まちづくり局の小島隆司課長は、「地域活動を継続していくためには、活動を支える基盤として資金の確保も重要になる」と説明。現在進めている社会実験について、地域活動を担う「合同会社登戸そだて隊」と連携しながら、可能性を広げつつ検証を進めていく考えを示しました。

川崎市まちづくり局担当 小島隆司課長
 
一方、地域のにぎわい創出や交流促進を目的とした空き地の活用も継続されています。毎月2回程度の「空き地開放デー」として地域に開放するほか、マルシェや休憩スペース、地域交流イベントなどの場として活用。これまでにもフリーマーケット、子どもの遊び場づくり、犬をテーマにした交流企画、学校行事と連携した販売企画など、多様な取り組みが実施されてきました。

登戸2号線でも、夏から秋にかけて多彩なイベントの開催が予定されており、地域のにぎわい創出や交流促進、多くの人がまちに関わるきっかけづくりとして期待されています。

 
まちづくりは関係性づくり
小さな一歩を大切に

地域活動に対して、「自分に何ができるだろう」「責任が重そう」「時間がかかりそう」をハードルを感じる人も少なくありません。しかし、エリアプラットフォームでは、見守る、意見を伝える、ごみを一つ拾う、空き地を使ってみるーーそうした小さな関わりも、まちづくりの大切な一歩と捉えています。

エリアプラットフォームの活動を支える、合同会社登戸そだて隊の代表社員、高山康司さんも、「何か面白いことをやってみたい」という思いから地域活動に関わり始めた一人です。高山さんは、「以前は地域活動にも慣習があり、参加へのハードルが高く感じられた。しかし、先輩世代が『まど』や『とびら』を開き、居場所を用意してくれたことで、関わるきっかけが生まれた。『やってみたい』『やってみていい』と思える場をつくり、次の世代へつなげていきたい」と話し、学生や若い世代の新しい発想を受け入れながら共に取り組む重要性を語りました。

合同会社登戸そだて隊 高山康司代表社員
 
「ひらくと、登戸」が目指すのは、誰もが自分らしい形で地域と関わることのできる環境です。義務感ではなく、自分の関心やタイミングで地域とつながり、ゆるやかな関係性を育んでいくーー。そうした積み重ねが、これからの登戸らしいまちづくりの基盤になっていきそうです。

エリアプラットフォームでは今後も、多様な主体が関わりながら、未来ビジョンの実現に向けた取り組みを進めていく方針です。

 
登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム 三平雅美会長、高山康司事務局長

シェアサイクルを活用した社会実験の様子
登戸・向ヶ丘遊園 未来ビジョン ロゴマーク

 
[INFORMATION]
登戸・向ヶ丘遊園エリアプラットフォーム
「my groove~みんなでつくる未来ビジョン!登戸・向ヶ丘遊園駅周辺まちづくり~」

URL:http://mygroove.city/organizations/18/projects/49

★登戸・向ヶ丘遊園 エリアプラットフォーム 設立総会記事
URL:https://e-mytown.com/life/36238.html