横浜市営地下鉄ブルーライン
川崎市と横浜市は1月21日、横浜市営地下鉄ブルーライン(横浜市高速鉄道3号線)の延伸「あざみ野~新百合ヶ丘」において、川崎市側のルートは、ヨネッティー王禅寺付近に駅を設置するルート(東側ルート)を選定し、概略ルートと駅位置について合意したと発表しました。
 
2019年1月に事業化の判断が発表された同地下鉄の延伸。市民の事業に対する理解を深めるため、同事業の概要や概略ルート・駅位置、今後の事業の進め方などについて、同年8月には説明会が開かれました。また、9月から10月にかけては川崎市側の有力ルート案の考え方について意見募集を実施。このたび、横浜市と川崎市は、市民から寄せられた意見などを踏まえ、概略ルート・駅位置について協議・調整し、基本的な考え方を下記のようにまとめました。また、地下鉄延伸に伴う駅周辺のまちづくりの方向性も示しました。
 
《概略ルート・駅位置の基本的な考え方》
●周辺の地形や土地利用、交差構造物等への影響を考慮し、地下トンネル構造を基本とした上で、横浜市高速鉄道3号線における既設のあざみ野駅から、小田急線・新百合ヶ丘駅南口付近まで延伸。
●新駅については、駅間隔を横浜市営地下鉄の既存駅と同様の間隔を基本とし、4駅とする。
●横浜市側のルートについては、道路下などの公有地を有効活用し、既設のあざみ野駅から横浜・川崎両市の市境となるすすき野付近までを基本とする。また、駅位置については、嶮山付近及びすすき野付近を基本とする。
●川崎市側については、北部地域の公共交通ネットワークの充実や駅周辺の活性化を図るため、ヨネッティー王禅寺付近に駅を設置するルートとする。

延伸イメージ図
横浜市営地下鉄ブルーライン(横浜市高速鉄道3号線)延伸イメージ図
 
《横浜市高速鉄道3号線の延伸に伴う駅周辺のまちづくりの方向性》
●あざみ野駅
交通利便性を生かし、規制・誘導的手法等により商業・業務・文化機能の集積を中核とする拠点づくりを進める。
●嶮山・すすき野付近
地域の状況に合わせ、周辺の環境にも配慮しながら、生活拠点としてまちづくりを進める。
●ヨネッティー王禅寺付近
路線バス等の円滑な駅アクセスを可能とする交通結節機能の強化などによる川崎市北部地域の公共交通ネットワークの充実とともに、周辺の住環境に配慮しながら、地域資源の活用などによる賑わいの創出など、駅周辺の活性化に資するまちづくりを進める。
●新百合ヶ丘駅付近
民間活力を活かした土地利用転換の誘導や交通結節機能の強化、駅周辺の回遊性向上を目指し、ハード・ソフト両面での総合的な取組により、広域拠点にふさわしいまちづくりを推進する。
 
今後の事業の進め方として両市は、上記概略ルート・駅位置の基本的な考え方を踏まえ、環境影響評価手続きの着手に向けて、条例に基づき、事業の概要や環境への配慮が必要な事項などを記載した図書の作成を進め、国や関係者との協議・調整を図りながら、環境影響評価や都市計画、鉄道事業法などの手続きを経て、早期の事業着手を目指すとしています。また、同路線の整備効果が最大限に発揮できるよう、新駅周辺の基盤整備や沿線のまちづくりに関する取り組みを推進していくとしています。
 
《想定スケジュール》
2019(平成31)年 1月:事業化判断
2019(令和元)年 8月:説明会
2019(令和元)年 9月・10月:意見募集
2020(令和2)年 1月:ルート決定(今回)
2020(令和2)年度〜:環境影響評価手続き、都市計画手続き、鉄道事業法手続きなど → 用地取得、工事 → 開業(交通政策審議会答申の目標年次は令和12年)
※開業目標は交通政策審議会答申の目標年次を記載したものであり、事業スケジュールについては、引き続き、川崎市・横浜市において精査されます。