長谷川 幸雄 さん

川崎市アートセンター 館長
川崎・しんゆり芸術祭実行委員会事務局 次長
長谷川 幸雄さん

 
 
「しんゆり・芸術のまち」のシンボルであり、芸術・文化の拠点となっている川崎市アートセンター。今年4月、5代目館長に長谷川幸雄さん(前副館長)が就任した。麻生区役所で勤務した経験もあり、この地域をよく知る長谷川さん。「これまでの芸術のまちづく りの動きや、地域に根付いている文化や社会的資源を生かしながら、芸術のまちムーブメントを次世代につないでいきたい」と抱負を語る。
 
1982年に川崎市役所に入庁。主に医療行政に携わった他、麻生区役所で区民サービス部長を務めたこともある。また、学生時代は都内の名画座へ足繁く通った経験から、ミニシアターを持つ同館に縁を感じているという。「将来は映画に関わる仕事がしたいと考えていた時期もあったので、図らずしも念願が叶いました」と笑顔を見せる。
 
映画のみならず演劇、ミュージカル、落語、ジャズ、レビューと幅広いジャンルの芸術・ 文化を提供する川崎市アートセンター。開館から12年目を迎えた現在は、年間約8万5千人が来館する。その活動が地域に根を張りつつある一方で長谷川さんはさらに、幅広い地域、世代の人たちに芸術・文化の裾野を広げるきっかけをつくっていきたいという。そのために、良質な作品を届けることはもちろん、副音声ガイドが付いたバリアフリー上映、子育て世代の人たちがゆっくり映画を楽しめる保育付き上映などを積極的に実施している。今後は子ども向けのワークショップ、参加者を一般公募している市民劇団の活動にも、さらに力を入れて取り組んでいくつもりだ。
 
しんゆりの代名詞になっている「KAWASAKIしんゆり映画祭」の運営サポートや「川崎・ しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」の事務局も同館の事業の柱となっている。「市民主体の芸術・文化によるまちづくりを支え、新百合ヶ丘の魅力を高めるために 貢献していきたい」と意気込む長谷川さん。「私自身がそうであったように、芸術は観た人に何らかの元気を与えてくれるものだと思います。川崎市アートセンターが明日から頑張ろうという人たちを支え、人生の糧を見つける場になることができればうれしいです」
 

アートセンター
小劇場と映像館を併せ持つ川崎市アートセンターの正面入口前にて。新百合ヶ丘駅北口から徒歩3分と便利で、居心地の良さにこだわったつくりになっている。
 
アートボランティア
2019年4、5月に開催された「川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」のアートボランティアの皆さん。川崎市アートセンターは同芸術祭で事務局を担い、地域の人たちと一緒に芸術・文化イベントを支えている。
 
 
[INFORMATION]
川崎市アートセンター
麻生区万福寺6-7-1(新百合ヶ丘駅北口徒歩3分)
TEL:044-955-0107
WEB:http://kawasaki-ac.jp/