中村 ふみよさん

Vege & Art Fes 実行委員長・ふらっと新百合ヶ丘 代表
中村 ふみよ さん(麻生区在住)

 
 
川崎野菜販売や親子遊びなどで街とつながろうというイベント「カナドコロつながる朝市」が4月21日、金程の空き地で開かれた。主宰はFacebook(フェイスブック、以下「FB」)コミュニティー「ふらっと新百合ヶ丘」を立ち上げた中村ふみよさん。
 
大学卒業後、都内のコンサルタント会社などに勤務していた中村さんは、結婚を機に独立。子育てに良い場所だと7年前に麻生区へ。2015年、孤独になりがちな女性起業家のためのビジネスコミュニティー「マナ・ビーナス」を発足し、セミナーや交流会を開催。同年、セミナーに参加した起業ママたちのスタートアップの場として、川崎の農家や商店などを巻き込んで「Vege & Art Fes(ベジ アンド アートフェス)」を立ち上げた。親子で楽しめるワークショップ、ダンスやフリーマーケット、川崎野菜を使った食のブースや野菜直売などにより、参加した人たちの間で新たな発見や交流の輪を広げる目的で始めたフェス。一方、農家の人と触れ合う機会が増すにつれ、川崎の農家を応援し、ともにイベントをやっていきたいという思いが強くなり、情報交換の場として立ち上げたFBコミュニティー「ふらっと新百合ヶ丘」を起点に、昨年農家とのワークショップを始動。「ベジフェスをやっているのに農家に任せきりで生の声を知らなかったのですが、食育・農育に関わっていき、暮らしの豊かさにつながる本来のVege & Art Fesが目指すものになったと感じました」。昨年はフランス料理店のシェフらと川崎の農業を応援し次世代につなげていく「えだぐりプロジェクト」を立ち上げ、農家の人たちをパネリストに「かわさき農業サミット」も開催。そこで聞いた声から若手農家が困っていることを共有したいと、「つながる朝市」へ。「地域でつなががっていると、困った時に力を発揮できます。でも防災や街づくりのために朝市やります、という固いものではなく、おいしいのに形が悪いだけで出回らない野菜を自分たちで売ったり、その野菜を使った朝ご飯を一緒に食べたりを続けていくことで顔見知りになれたら」。たまたま来てくれたお客さんが「リンゴ農家をやっている実家の、形が悪くて出回らないリンゴがこういう所で出せたら」と言ってくれたことも。「イベントは一つのきっかけ。その先につながるものができていけばと思うんです。やっていくうちに目的は更新され形は変わっていくかもしれないけれど、続けることで新百合ヶ丘はすごくいい場所と言われるようになると最高にいいな」
 
 
朝市の様子
 
メンバーの皆さんと
「おいしいのに、形が悪いだけ、小さいだけで出回らない野菜を売る朝市をカナドコロでやってるよ、と広めたい」。次回「つながる朝市」は5月26日(土)8:30~開催。また、6月3日(日)には、tvkハウジング新百合ヶ丘にて「えだぐり祭」を開催。「よみ・ゆりメグリーナ」(読売ランド前と百合ヶ丘にある飲食店の女性経営者の集まり「よみ・ゆり女子部」が主催するイベント)とのコラボを予定している。
 
 
【お問合せ】
TEL:044-281-6517(中村)