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【麻生の人 vol.21】自然を愛する人を増やし、その大切さと価値を伝えたい 〜高橋 英さん


高橋 英さん

自然観察指導員

高橋 英さん(麻生区在住)

 

〜 神奈川の緑を次世代へ 〜

 

 自分たちの暮らす場所の自然環境を見つめ、それを守る仲間を作っていくボランティアリーダーが「自然観察指導員」。神奈川の緑を次世代に残していこうと20年前から活動を続けている自然観察指導員の高橋英さんに、活動を始めるに至ったきっかけやその活動内容、緑に対する思いを伺った。

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 山形の田舎で田んぼのレンゲや青蛙と共に育った高橋さんが麻生区に移り住んだのは35年前。家の前では蛍が飛び交い、周りの田んぼにはヤマユリが咲いていたという。しかしそんな風景もあっという間に消えていった。「緑を大切に思う人たちが、その価値や楽しさを共有し、仲間を増やしていかないと」と、生田緑地で自然観察会を行うようになった。その後日本自然保護協会の会員となり、神奈川県自然観察指導員として、県下各所や川崎北部で観察会を行ったり、市内の自然調査などにも参加。区内の「麻生の緑を守る会」や「歴史と自然ウォーキング」では、「地域に住む子どもたちが自然の中で豊かに学び育つような環境」や、「自然豊かな所で育ってきたお年寄りが懐かしさを感じられるような日本の四季」を残していきたいと、観察会や保護活動、環境教育といった活動を続けている。「今の子どもたちはバーチャルな世界しか知らず概念だけで生きていて、本物に触れ合いながらその美しさやたくましい生き様に感動するということが無くなりつつある。貴重な動植物が生息する緑地は一旦壊してしまったら長い年月をかけないと再生しない。稀少植物だけでなく、もはやどこにでも転がっていた路傍の草すら絶滅しようとしている。この先、命との触れ合いが無くなっていくのでは…」と、高橋さんは危惧する。川崎の他区では見たことが無い絶滅危惧種を麻生区で見つけた時、感動と共に、ここには多摩丘陵に残された緑を守っていかねばならない責任があると感じた。緑を守るために行政の力を借り、開発の手が入らないよう市に用地取得をお願いするといった保全活動も行っている。
 3月には、川崎で見られる約130種の植物の生き様、人との関わりの様子などを写真と共に掲載した『川崎の大地に生きる植物』(農文協出版)を出版。「植物も動物も皆一緒に生き続けていける、自然の生態系豊かな社会を作っていかねばと思う」と、高橋さんは熱く語った。

 

総合学習の様子
西生田小学校3年生の総合学習にて身近な植物を手に「種の旅立ち」を解説する高橋さん

 

春の植物観察会の様子
春の植物観察会にて熱心に話をきく参加者

 
 

【問合せ】
TEL/044-955-8124(高橋)

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