藤間 勘七孝さん

ふじ舞踊芸術交流団 代表
日本舞踊協会 会員
藤間 勘七孝(本名:加藤 孝子)さん(麻生区在住)

 
 
〜 世界、そしてこの地に ~
 
地域の伝統芸能振興を目指し、舞踊家・藤間勘七孝さんが設立した「邦楽芸能友の会」が、今年で30周年を迎えます。同会主宰で毎年開催される「邦楽祭」の30周年記念としての準備が進む中、麻生区誕生時から芸術のまちづくりに尽力されてきた勘七孝さんにお話を伺いました。
 
疎開先の祭りで目にした踊りに衝撃を受け、戦後間もない動乱期に師匠の門をたたいたのは7歳の時。30歳で夫の転勤に伴い渡米。子育てをしながらニューヨーク市立大学に通い、国際文化祭の催しで「越後獅子」を舞い、大喝采を浴びたことが人生に転機を与えたそうです。帰国時の日本は高度成長期真っ直中。国際親善クラブでチェコ人に言われた「日本人はエコノミックアニマルと評されているが、伝統文化で日本の良さを紹介すべきでは」という言葉を機に、「ふじ舞踊芸術交流団」を結成しました。
 
1986年、当時は共産圏で交流がほとんど無かった東欧4か国での舞台を幕開けに、世界中で公演を重ねてきました。「本当に大変でしたが、同時に楽しかったです。人種・生活・考え方など全てが違う人たちに出会って話ができ、親しくなれたことは一番の宝物ですよ」。逆境をも楽しむ意志の強さ、磨かれた国際感覚、そして日本の伝統文化に対する真の愛情が勘七孝さんの人生を導いてきました。
 
古典作品はもとより、海外でも特に人気を博している「絹の道~金色姫物語」、「老椿」や「山柿の赤きをみれば~禅寺丸柿」など、地元に伝わる文化財や歴史を題材にしたオリジナルの創作舞踊も得意とする勘七孝さん。「第30回邦楽祭」(2014年11月30日(日)麻生市民館大ホール)では、小学生や園児らと共演構想を立てて舞台を盛り上げる予定です。また、富士山の世界遺産登録を記念して、長唄「富士の雪」の公演を計画中。「日本舞踊の中には、歴史・風俗・文学など日本の文化すべてが網羅されています。これからは地元に根差して、後進指導をしながら地域の伝統文化の素晴らしさを伝えていきたいです」。凛々しくも温かい笑顔で語ってくれました。
 
 
公演の様子
岡上の絹の神様を信仰する蚕影和讃(こかげわさん)をもとに作った「絹の道~金色姫物語」の公演の様子。勘七孝さんは、公演前に遠方であってもその土地を見に行き、感じ、昇華して舞台に立つそうです。

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