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【麻生の人 vol.42】日本最古の舞台芸術 その魅力ある空間を多くの人に伝えたい 〜中村 昌弘さん


中村 昌弘さん

金春流能楽師 能楽研究会会員
中村 昌弘さん

 

麻生市民館を拠点に高い人気で27年続いている「あさお謡曲研究会」。長きにわたり、その指導にあたっている中村昌弘さんにお話を伺った。

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 2歳から稽古を始め7歳で初舞台、20歳で初シテ(主人公)、そして大学卒業後にプロの能楽師となった中村さん。全国各地、また海外での公演と東奔西走の中、能楽の普及活動にも力を注いできた。初心者や全く能を知らない人にも能を知り親しんでもらうことを目的に、講座なども積極的に開催。敷居が高いと思われがちな能を少しでも身近に感じてもらうため、カフェや居酒屋、保育園から大学、介護施設など、その地域の人にとってのいつもの場で、分かりやすく興味が持てる講座を開いている。
 麻生市民館で行われる『能楽入門講座』から派生した「あさお謡曲研究会」(1988年に発足し、当初は中村さんの師・高橋万紗さんが指導をしていた)では、大学生の頃から指導者に。謡・仕舞の習得を中心とした稽古を行っている同会の会員は現在30人で、中村さんの持つ多くの教室の中でも最大のもの。夏に行われる「あさおサークル祭」では、会員の発表も見ることができる。「毎年『入門講座』では募集の2~3倍を超える応募があり、講座終了後にさらに進んでお稽古を…と言う時に、希望者が驚くほど多い。麻生区の人は実に活動的」と中村さん。2015年4月25日(土)には目黒区の喜多能楽堂で中村さんが主宰する会を予定している。演目は融(とおる)。
「能楽というのは絵で言えば抽象画に近い。見る側もただの丸、ただの点を引き込み、それぞれの人生を投影しながら自分の中で作り上げていく。表現は押さえ余白を残しながらもメッセージがにじみ出るように…それが能。能楽師として良い舞台を作ることが第一だが、多くの人に楽しんでもらえるきっかけ作りも必要。世界に誇れる日本の伝統芸能のその魅力ある空間に、勇気を出して一歩踏み込んでもらいたい」。

 

舞台「芦刈」
夫婦の出会いのやり取りが巧妙に描かれた「芦刈」で男舞を舞う

 

舞台「鵜飼」
「鵜飼」の後半シーンで地獄の鬼となり力強く語り舞う中村さん

 

【問合せ】
あさお謡曲研究会
TEL/044-299-8338(代表・田中)

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