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【麻生の人 vol.61】飽くなき探求心を忘れず、 打ち破っていく厳しさを持ち続けたい〜 颯木 あやこさん


颯木 あやこさん
「歴程」同人 日本現代詩人会会員

 颯木 あやこ さん(麻生区在住)
 
 この春、颯木あやこさんが『七番目の鉱石』(思潮社2015)で、「第26回日本詩人クラブ新人賞」を受賞した。「日常の言葉は伝達手段だが、詩の中では言葉が主人公。主役をいかに魅せるか演出するのが詩人」

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 父はフルート奏者、母はピアニストという環境で、背景にはいつも音楽があった颯木さん。小学校時代、担任の指導で日常的に文を書くことの楽しさを知り、中学・高校は文芸部で活躍。しかし専門職に憧れ、大学では社会福祉学科で学び、卒業後は障害者に接する仕事に就きながら、自らのノートに詩を書き溜めるといった日々だった。「文学と関係のない世界に触れたことは根底を支える力にもなった。正の感情はもちろん、失敗や悲しみも全て含めて、心豊かな日々を送ることこそが詩作の動力だと思う。詩を1篇書いたから世界が動くわけではないが、言葉による世界の新鮮な感触に出会い、心動かされる読者がいてくれればうれしい」
 10年ほど前、麻生区内の同人誌事務局を訪れたのを機に、さまざまな人に出会い導かれ、一気に活動方面が広がっていった。多くの同人誌や同人雑誌で活動し、2009年『やさしい窓口』(土曜美術社出版)、2012年『うす青い器は傾く』(思潮社)を発刊。繊細で絵画的と評されたこれらの詩集に続き、第3詩集『七番目の鉱石』では無駄な言葉を徹底的に排除。強さ・硬質なものを前面に出し、「音に導かれて鮮やかな映像が織られていく」という評価のもと、今年度、日本詩人クラブ新人賞を受賞。颯木さんの中に潜在的に浸み込んだ音楽というものが自然に表れることで、スピード感と切れのある詩集となった。
 4月には銀座ギャラリーGKで、詩歌書画展に参加。「詩はさまざまなジャンルとの協調性が良い。将来的に画家とのコラボで詩画集が出せたら…」
 10月30日(日)「Pegasus vol.2 颯木あやこ朗読会―第26回日本詩人クラブ新人賞受賞記念」では、ピアノやダンスとコラボする朗読会を開催する。

 
颯木さんの詩集
颯木さんの詩集。言葉は突然降ってきたり、蓄積された記憶から湧き出てくる。それらを職人のようにリズム・音を整え、視覚的な美しさを大切に構成を考え、言語そのものを輝かせていく。
 
第26回日本詩人クラブ新人賞受賞式
第26回日本詩人クラブ新人賞受賞式で。「詩は高山の岩の割れ目に咲く花のように存在自体が驚き、喜び、悲しみ」とスピーチする颯木さん。
 
【問合せ】
TEL/044-966-3784(颯木)

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