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【麻生の人 vol.60】自然の素晴らしさ、大切さを 多くの人に伝えたい〜 高橋 長三郎さん


高橋 長三郎さん
自然観察指導員
高橋 長三郎さん(麻生区在住)
 
 この春、寺家ふるさと村で植物スケッチ展「第12回寺家とその周辺を彩る里山の花」が開催された。「豊かだった里山の自然がその姿を消そうとしている中、今なお健気に生きる野の草花のたくましさや美しさを伝えることで、自然保護に目を向けてもらえたら」と、23年前から本格的に絵筆を取り始めた高橋さんは、この6月で89歳。

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 奥羽山脈の麓で鮒や鰻を獲って遊び、草の名前を教わりながら母と山に登った幼少期。自身が自然いっぱいの中で育ったため、小学校の教師になってからも日々、子どもたちを雑木林や里山に連れて行き自由に駆け回らせた。「あの頃自然の中で思い切り遊んだ思いが、何年たっても私たちを強く結び付けている」という教え子も、今や70歳を超える。
 高橋さんは物心がついた頃にはスキーを始め、42歳からはスキー指導員としても活躍。雪のある時期はスキー、夏は剣岳や黒部源流などで山歩きを続けてきた。66歳の時にはテント泊で縦走1週間、ネパールトレッキングも完遂。「それぞれの山の花や木、見渡せる景観、流れる空気のおいしさ。感動はいつも自然と共にあった」
 麻生に移り住んだ50余年前、柿生から新百合ヶ丘の辺りまではずっと田んぼで、カエルやドジョウ、ヤマユリの花に癒された。定年後の1992年、自然保護協会が主宰する自然観察指導員の資格を取得。野に咲く花の美しさを伝えることに目を向けていこうと、カルチャースクールで植物の生態・構造及び植物画を学んだ。四季折々の彩り・景色を求め、空地・あぜ道・雑木林などを巡り歩いて2000枚以上のスケッチを描き、寺家ふるさと村をはじめ、麻生市民館ギャラリーやヨネッティー王禅寺などで個展を開催。「地域に根差し、自然の移ろいを伝えたい」という高橋さんの植物スケッチは、細密でありながらも伸びやかな柔らかさを映じ、野草への温かい愛情が端々にまで感じられる。「自然は厳しい面も見せるが、人の心を感動させる素晴らしさを持っている。自然が与えてくれる尊敬や愛情、そして希望という豊かな感情を、若い世代とも共有していくことが私の生きる力であり喜び」。8月には長野県長和町道の駅のギャラリーで、6回目となるスケッチ展を開催予定。
 
寺家ふるさと村スケッチ展の様子
リピーターが後から後から訪れ、大盛況だった寺家ふるさと村スケッチ展。「今の子どもたちにも足元の小さな命の美しさに目を向ける人になってほしい」。
 
全日本マスターズスキー選手権大会での様子
「大自然はいつでも魅力的」と言う高橋さん。全日本マスターズスキー選手権大会で、2008年80歳の時、熱戦の中優勝(栂池大会)、昨年(赤倉大会)は銅メダル獲得。
 
【問合せ】
TEL/044-966-4047(高橋)

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