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【住まいのいいね!】1.5倍


 
 熊本地震が発生してから1か月。相次ぐ余震で被害は拡大し、熊本のシンボル・熊本城天守閣をはじめ、重要文化財も大きな被害を受けました。震度7の激震を受けた地域では多くの家が倒壊し、1981年改正の新耐震基準以前の築年数が古い家はもちろん、今回は築年数の浅い家も大きな被害を受けています。現基準では1回の震度6強〜7の地震に耐えられる想定で、今回のように2回の震度7クラスを想定した基準にはなっていません。建物の強度にはいろいろな要素が絡んできますが、京都大学・竹脇出教授の研究グループは、2回の震度7に耐えるには、現基準の1.5倍の強度を家に持たせる必要があるとの解析結果を発表しました。一般的に耐震等級の目安となる基準は以下となります。「耐震等級1は、建築基準法(法律)と同程度の建物」「耐震等級2は、等級1で想定する地震の1.25倍に耐えられる」「耐震等級3は、等級1で想定する地震の1.5倍に耐えられる」。そこで、建築基準法に制定されている建物は、「数百年に一度発生する震度6強から7程度(阪神淡路・東日本・熊本大震災級)の地震に対して、倒壊・崩壊しない」「数十年に一度発生する震度5強程度の地震に対して損傷しない」つくりとされています。地震対策には「制震」「免震」もありますが、現状は「耐震」の家づくりが大多数です。1.5倍の強度の家づくりが安全・安心に欠かせないと思います。
 
 
鈴木 亨( 株式会社鈴木工務店 代表 一級建築士)
文 ・ 鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 代表
一級建築士
 
 
株式会社 鈴木工務店
住所/町田市能ヶ谷3-6-22
TEL/042-735-5771
URL/http://suzuki-koumuten.co.jp/

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