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【風のタイムトリップ vol.34】散策途中に見学 縁側で休憩できる 江戸時代の古民家


 
 麻生区周辺には、古民家を見学できる施設がいくつかあるが、散策の途中に、その縁側に腰をかけて一服できるようなありがたい古民家が、多摩市の「一本杉公園」(多摩市南野2-14)の中にある。一本杉公園へは、鶴川駅から多摩センター行きのバスに乗り「一本杉公園」で降りても良いし、以前、このコーナーで紹介した「小野路」で降り、竹林の中の気持ちの良い山道を1キロ弱歩くと公園の駐車場側入り口に到着する。
 公園内の古民家「旧有山家」と「旧加藤家」は、江戸時代の建物と推定されており、それぞれ寄棟造りと入母屋造りの構造。間取りはともに「土間・座敷・奥・納戸」を備える広間三間取型であった。
 かつては農村だった当地域の民家は、だいたいこのような間取りで、土間(または台所)が主屋の最も重要な部分であった。土間は釜戸や流しを持ち、炊事場として使われる以外にも、日常の接客の場や夜間や冬季の仕事場というさまざまな役割を持っていた。
 広間(座敷)は主屋の中心部分で最も大きく、中央に明かりや暖房、煮炊きを兼ねる「囲炉裏」が設えられ、それを囲む家族の団欒の場であった。時には接客の場にもなり、また仏壇や神棚などが置かれ、仏事や催事にも用いられた。
 そして奥または出居(でい)は接客主体の部屋で、他の部屋に比べて板張りの天井にするなど、上等な造りになっていた。奥の北側には納戸または部屋と呼ばれる寝間があった。納戸は狭く、座敷側にわずかな開放部分があったが、時代とともに妻側を開放して明るくなっていった。
 旧加藤家は古民家の特色を活かした活動の場として開放されており、散策途中の休憩はもちろん、茶道や句会、古民家体験学習(囲炉裏と釜戸は使用可)にも貸し出されている。
 
旧有山家
一本杉公園に展示保存されている旧有山家。
土間への出入りはできる。
 
旧有山家の広間
旧有山家の広間。
床には竹簀子が敷かれている。
 
33回地図
■アクセス/小田急多摩線・多摩センター駅より徒歩25分、または10番乗り場よりバス「一本杉公園」下車4分。

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