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【住まいのいいね!】おもてなし


 
俵屋客室
 
 創業300余年、伝統を守り続ける京都で最も古い旅館の一つ「俵屋」に一泊しました。江戸中期、石見の国(島根県)の呉服問屋の京都支店として開設され、支配人・岡崎和助の「もてなし上手」が評判となり、石州藩士の定宿となったのがこの旅館の始まり。通りの風情を邪魔しないこじんまりした入り口を抜けると、時が濃縮されたような玄関が迎えてくれます。江戸中期からの建物の修復と維持は、日本を代表する京の工務店の手で適時行われおり、古い部分を生かしつつも時代に沿ったデザインになっています。室内には11代目女将の目に適った物だけを客のために設え、妥協なしの和と洋の本物がさり気なく置かれた心地良い空間に。天井の低い和紙張りの読書室には、煙草の煙を燻らせ、二人だけで庭を眺めながら濃密な時を楽しめる小座敷も用意されていました。実用に美的景観が加わり一体となった空間、そして心休まる仲居さんの立ち居振る舞いと心配り。一時の満足を超えて、まねをしたくなる俵屋の「時と空間」のもてなし、これこそ真の「おもてなし」なのではと思いました。
 まずは身近なところから。紫陽花の大輪を素敵な花瓶に挿してお気に入りの場所に飾り、お客様やご家族、そしてご自分に「おもてなし」をしてみてはいかがでしょう。
 
鈴木 亨( 株式会社鈴木工務店 代表 一級建築士)
文 ・ 鈴木 亨(すずき とおる)
株式会社鈴木工務店 代表
一級建築士
 
 
株式会社 鈴木工務店
住所/町田市能ヶ谷3-6-22
TEL/042-735-5771
URL/http://suzuki-koumuten.co.jp/

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