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【風のタイムトリップ vol.37】いざ、鎌倉! 絶景の「早ノ道」を行く


 
 麻生区とその周辺には、鎌倉と関東各地の御家人らの所領をつなぐ「鎌倉道」が至る所に存在する。鎌倉道は、もともと幕府に有事が起きた時に「いざ、鎌倉!」と、将軍・源頼朝のもとに馳せ参じることができるように、各地の武士団が整備したのが発祥である。こうした戦では、戦場に着くと「着到状」という文書(誰がいつ、どこに何人の兵を引き連れてきたかを記したもの)を提出し、その到着順位や人数で、幕府への忠誠心が計られた。だから彼らは、他の武士団よりもいち早く鎌倉に到着できるよう、積極的に道の改修工事を進めたというのである。
 こうして生まれた鎌倉道の中には、急使を早馬で届けるために「早ノ道」という高速道路のようなものがあったと伝えられている。それが川崎市と町田市の境い目の尾根上に今も残る、鶴川台尾根緑地の散策道だ。
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 小田急多摩線・栗平駅から片平川を渡り川崎フロンターレのグラウンドを目指して坂道を登ってゆく。左手にグラウンドが開けると、右手に茅葺屋根の古民家食堂「櫻屋」の暖簾。ここはそばとうどんの店だが、注文すると惣菜バイキングが付く。コーヒーコーナーも併設されており、休憩にとても良い。
 坂道を登り詰めた所を右に曲がると、やがて雑木林の中に尾根緑道が始まる。ここから真光寺公園までが鎌倉早ノ道の一部。左手には住宅街の中空に丹沢や富士山までも見渡せる眺望がどこまでも続く。800年も昔、ここを早馬が疾走したのだと思いに耽る一方で、右手には日本の先端技術の宝庫・マイコンシティが見え隠れして、なんだか不思議な気持ちになる。尾根道は真光寺公園を回り込むように続くが、緑の絨毯が広がる公園広場でお弁当を広げるのも気持ち良い。
 
鶴川台尾根緑道
鎌倉時代の早ノ道と伝えられる鶴川台尾根緑道
 
緑道からの眺め
鶴川台尾根緑道からの眺め
 
37回 地図

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